<小説>
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『奄美物語』 郷原 茂樹 著
定価1575円 ISBN978-4-92212-23-5
縦糸と横糸を合わせて、青い絣の柄を織り進むとき、ふと心が揺れ、「紫」の幻が目の前に浮きあがってきた。彼女は一瞬、はっと息をつめ、胸を押さえた。まごうこともなく、その紫はさきほど目にとめた舟の帆の色彩であった。〈本文より抜粋〉
『かなくそ坂』 岡村 知鶴子 著
定価1500円 ISBN978-4-902212-39-6 C0093
2009年度 南日本文学賞受賞
かなくそ坂は墓地へ続く坂。白いさらしを敷きつめて戦場に散った兵士の柩が登り、銃後の女の遺骸も辿る屋久島の自然と風習を背景に戦争と人間を描く受賞作
その他「髪結いの亭主」「浮き桟橋」など4編を収録
『銀花』 出水沢 藍子 著
定価1575円
ISBN978-4-902212-19-8 C0095
禁忌、再生、神話、母娘の愛のゆくえ、ひたむきに生きる女たち。熟達の文章(新日本文学賞受賞時の評)で謳いあげる小説五編、光りと闇が織りなす奄美ワールド。
『表札』 藤田 和子 著
定価1500円 ISBN4-902212-24-2 C0093
幸せそうな日常に巣食う闇。
ちょっと手を加えれば崩れてしまいそうな脆さ。
それでも、なぜかいい。夫婦ってそんなもの。
『白幻記』 橋 てつと 著
定価1500円 ISBN978-4-902212-35-8 C0093
70年安保と沖縄の二つの闘争地点を経たため、私が現在の到達地点にいることも確かである。(中略)「白幻記」は奄美市の南海日日新聞におよそ150回にわたって連載されたものである。自分なりの思い入れもあり、毎月が真剣勝負の執筆だった。(中略)もとより奄美の宣伝本を目指したものではないが、本書を読んで戴いて奄美ファンが増えるとしたら、作者にとって望外の喜びである。-あとがきより-
文庫版『マブリの島』 出水沢 藍子 著
定価735円 ISBN4-902212-14-5 C0195
初版から8年、待望の文庫化。めくるめく南の島の小説世界へようこそ。南日本文学賞受賞作「グンセイフの夜」、新日本文学賞受賞作「マブリの島」他三編。